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純アルコール量とは?

結論:純アルコール量とは、ビール・日本酒・ワインなどのお酒に含まれる「アルコールそのものの量」を、グラム(g)で表したものです。

「ビールを1本飲んだ」「ワインを2杯飲んだ」という数え方では、お酒の種類や度数によって含まれるアルコールの量が違うため、単純に比べられません。純アルコール量に換算すると、種類の違うお酒でも同じ基準で比べられます。

厚生労働省のe-ヘルスネットでも、アルコールの体や精神に対する影響は、飲んだお酒の量ではなく、摂取した純アルコール量が基準になると説明されています。

e-ヘルスネット「飲酒量の単位」や、厚生労働省が2024年に公表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、純アルコール量は次の式で計算できるとされています。

摂取量(mL) × アルコール度数(%) ÷ 100 × 0.8(アルコールの比重) = 純アルコール量(g)

計算するときのポイントは、度数の扱いです。

  • お酒のラベルにある「5%」は、100mLの中にアルコールが5mL含まれているという意味です(体積の割合)
  • そのため、計算では「5」ではなく、100で割った**「0.05」**を掛けます
  • 最後の「0.8」は、アルコール1mLの重さが約0.8gであることを表しています

500 × 0.05 × 0.8 = 20g

順番に分けると、次のようになります。

  1. 度数を小数にする:5% → 0.05
  2. アルコールの量(mL)を出す:500mL × 0.05 = 25mL
  3. 重さ(g)に換算する:25mL × 0.8 = 20g

つまり、度数5%のビール500mL(中瓶・ロング缶1本)に含まれる純アルコールは20gです。

なお、e-ヘルスネットによると、最近は酒造メーカーのホームページなどで、ビール類や缶チューハイの純アルコール量をグラムで表示する取り組みも始まっています。

純アルコール10gはどのくらい?

Section titled “純アルコール10gはどのくらい?”

上記の計算式にもとづくと、純アルコール10gに相当する量は、例えば次のとおりです(度数は一般的な目安で、商品によって異なります)。

  • ビール(5%):250mL
  • 日本酒(15%):約80mL
  • ワイン(12%):約100mL
  • 焼酎(25%):50mL
  • ウイスキー(43%):約30mL

10gは、飲んだ量を比べるための目安の単位です。「10gなら安全」「この量なら健康に問題ない」という意味ではありません。

飲酒量を純アルコールに換算して分かりやすくする基準として、多くの国で「standard drink(基準飲酒量、ドリンク)」が使われています。

ただし、1ドリンクが何gかは国によって異なります。e-ヘルスネット「飲酒量の単位」では、米国は14g、オーストラリア・ニュージーランドは10g、デンマークは12g、英国は8gと紹介されています。

日本では従来、「1単位=およそ日本酒1合=純アルコール約20g」という基準が使われてきました。しかし、この量は関連問題の予防の観点から多すぎると考えられ、国際的にも突出して高いことから、近年は1ドリンク=純アルコール10gという基準が提案され、使われているとされています。

そのため、「1ドリンク」という言葉を見かけたときは、どの国・どの資料の基準なのかを確認すると、何gのことか分かります。

お酒の種類別の早見表(10g・20g)

Section titled “お酒の種類別の早見表(10g・20g)”

計算式から、主なお酒について「純アルコールが10g・20gになるお酒の量」を出すと次のようになります。

お酒の種類度数の例純アルコール10gになる量純アルコール20gになる量
ビール5%250mL500mL
日本酒15%約80mL約170mL
ワイン12%約100mL約210mL
焼酎25%50mL100mL
ウイスキー43%約30mL約60mL

※10mL単位で四捨五入しています。割り切れないものには「約」を付けています。度数は一般的な目安で、実際の量は商品の度数によって変わります。

例えば日本酒(15%)の場合、純アルコール20gになる量は約170mLです。日本酒1合(180mL)はそれより少し多く、純アルコール量は21.6gになります(よくある質問も参照)。

ビール
500mL
ワイン
約210mL
日本酒
約170mL
焼酎
100mL
ウイスキー
約60mL
純アルコール20gに相当する量(mL)の目安。上記の計算式をもとに算出。

度数が高いお酒ほど、少ない量で同じ純アルコール量に達することが分かります。「同じ1杯」でも、お酒の種類によって体に入るアルコール量は大きく異なります。

「20g」は安全な量という意味ではない

Section titled “「20g」は安全な量という意味ではない”

20gは、厚生労働省の資料にもよく出てくる数字です。ただし、「ここまでなら問題ない」という量として示されているわけではありません。

「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、20gは例えば次のような文脈で出てきます。

  • 国の計画では、「生活習慣病のリスクを高める量」として、1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上という基準を使い、この量を飲酒している人の割合を減らすことが目標とされています。ただし、ガイドラインでは、これらの量は個々人の許容量を示したものではないとされています。「男性40g未満・女性20g未満なら安全」という境界を示した数値ではありません
  • 病気ごとの研究として、大腸がんでは1日あたり20g程度(週150g)以上の飲酒を続けると発症の可能性が上がるという結果が紹介されています。一方で、高血圧や男性の食道がん、女性の出血性脳卒中などでは、たとえ少量であっても飲酒自体が発症リスクを上げるとされています

ガイドラインでは、飲酒量(純アルコール量)が少ないほど飲酒によるリスクが少なくなるという報告にも触れています。また、女性や高齢者、お酒に弱い体質の人は、アルコールの影響を受けやすいことも説明されています。

この記事の早見表の「20g」も、お酒の量を比べるための例です。毎日の飲酒と健康リスクの関係は、毎日飲酒するとどうなる?で紹介しています。

なぜ「杯」ではなく純アルコール量(g)で見るの?

Section titled “なぜ「杯」ではなく純アルコール量(g)で見るの?”

お酒は種類によってアルコール度数が大きく異なります。ビール・日本酒・ウイスキーでは、同じ「1杯」でも含まれるアルコール量がまったく違います。

さらに、「1杯」や「1本」の容量も一定ではありません。ビールにも350mL缶と500mL缶があり、ワインのグラスも店や家によって注ぐ量が違います。

「何杯飲んだか」だけでは、実際の摂取量を正確に比較できません。純アルコール量(g)に換算することで、種類の異なるお酒を飲んだ日でも、同じ基準で飲酒量を振り返ることができます。

ビール500mLの純アルコール量は?

Section titled “ビール500mLの純アルコール量は?”

度数5%のビール500mLなら、500 × 0.05 × 0.8 = 20gです。同じ5%の350mL缶なら、350 × 0.05 × 0.8 = 14gです。

日本酒1合の純アルコール量は?

Section titled “日本酒1合の純アルコール量は?”

度数15%の日本酒1合(180mL)なら、180 × 0.15 × 0.8 = 21.6gです。e-ヘルスネットでは、日本酒1合を「約20g」の目安として紹介しています。実際の量は日本酒の度数によって変わります。

ワイン1杯の純アルコール量は?

Section titled “ワイン1杯の純アルコール量は?”

ワインの「1杯」は注ぐ量が一定ではないため、容量と度数によって変わります。例えば度数12%のワインなら、100mLで9.6g、150mLで14.4gです。

ビール、ワイン、日本酒など種類が違っても、LifeXpでは飲酒記録を純アルコール量に換算して確認できます。「何杯飲んだか」ではなく、最近どれくらいの純アルコールを摂取しているかを振り返るためです。


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