毎日飲酒するとどうなる?
毎日お酒を飲むと、どうなる?
Section titled “毎日お酒を飲むと、どうなる?”結論:毎日飲んでいるという事実だけで、体への影響を一律に判断することはできません。影響は、飲む量や飲み方、年齢、性別、体質、持病などによって変わるからです。
ただし、厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(2024年)では、
- 飲酒量(純アルコール量)が少ないほど、飲酒によるリスクが少なくなるという報告がある
- 高血圧などの病気では、たとえ少量でも飲酒自体が発症リスクを上げるという研究がある
- 毎日飲酒を続けた場合、アルコール依存症の発症につながる可能性がある
といったことが示されています。
そのため、「毎日飲んでいるかどうか」だけでなく、1日・1週間でどれくらいの純アルコールを飲んでいるか、そしてどんな飲み方をしているかを合わせて見ることが大切です。
「毎日飲む」と「どれくらい飲む」は別のこと
Section titled “「毎日飲む」と「どれくらい飲む」は別のこと”「毎日飲んでいる」というのは頻度の話です。一方で、体への影響を考えるうえでは、飲んだ量も欠かせません。
例えば、1週間の純アルコール量が同じでも、毎日少しずつ飲む人と、週に2日だけまとめて多く飲む人では、飲み方がまったく違います。ガイドラインでは、1回の飲酒機会で純アルコール60g以上を飲む「一時多量飲酒」は、さまざまな病気や急性アルコール中毒、けがの危険を高めるため、避けるべきだとされています。
つまり、頻度だけを見ても、1週間の合計だけを見ても、飲み方の全体は分かりません。 実際に1週間分の飲酒量を計算してみた例は、1週間でどれくらい飲んでる?純アルコール量で飲酒量を計算してみるで紹介しています。純アルコール量の計算方法は純アルコール量とは?をご覧ください。
公的機関ではどう説明している?
Section titled “公的機関ではどう説明している?”飲酒量と健康リスク
Section titled “飲酒量と健康リスク”ガイドラインでは、飲酒量が少ないほど飲酒によるリスクが少なくなるという報告に触れたうえで、病気ごとの研究結果を紹介しています。例えば、
- 高血圧や男性の食道がん、女性の出血性脳卒中などは、たとえ少量であっても飲酒自体が発症リスクを上げる
- 大腸がんは、1日あたり20g程度(週150g)以上の飲酒を続けると発症の可能性が上がる
といった結果を示した研究があるとされています。病気ごとの数値は1週間あたりの量(g/週)で示されていて、病気や性別によって異なります。
また、長期にわたって大量に飲酒すると、アルコール依存症や生活習慣病、肝疾患、がんなどが発症しやすくなるとも説明されています。
飲酒の影響には個人差があります。ガイドラインでは、
- 女性は一般的に男性より体内の水分量が少なく、分解できるアルコール量も少ないことなどから、アルコールの影響を受けやすい
- 高齢者は同じ量でも酔いやすく、転倒・骨折などの危険性も高まる
- お酒を飲むと顔が赤くなるなど、アルコールを分解する酵素のはたらきが弱い体質の人もいる
といった違いが説明されています。病気の治療中や薬を飲んでいる場合は、飲酒してよいか、量や回数を減らすべきかなどを主治医に尋ねる必要があるともされています。
男性40g・女性20gの意味
Section titled “男性40g・女性20gの意味”厚生労働省の資料には、「生活習慣病のリスクを高める量」として、1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上という基準が出てきます。
これは、国の計画(健康日本21(第三次)など)で、この量を飲酒している人の割合を減らすことを目標にするために使われている数値です。ガイドラインでは、これらの量は個々人の許容量を示したものではないとされています。「男性40g未満・女性20g未満なら安全」という境界を示した数値ではありません。
「節度ある適度な飲酒(約20g)」について
Section titled “「節度ある適度な飲酒(約20g)」について”以前は、「節度ある適度な飲酒=1日平均純アルコール約20g程度」という説明がよく使われていました。
これは、2000年に策定された「健康日本21」(第一次)で示されたものです。当時の資料では、死亡率と飲酒量の関係についての研究をもとに、通常のアルコール代謝能力を持つ日本人について、この量を知識として普及するとされていました。あわせて、女性や、少量の飲酒で顔が赤くなる人、65歳以上の高齢者ではより少ない量が適当であること、飲酒習慣のない人にこの量の飲酒を勧めるものではないことも書かれています。
一方、2024年の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、「節度ある適度な飲酒」という言葉は使われていません。代わりに、飲酒量が少ないほどリスクが少なくなるという報告や、少量でも発症リスクが上がる病気があることが示されています。
そのため、「1日20gまでなら適量・安全」と考えることはできません。
毎日飲み続けることについて
Section titled “毎日飲み続けることについて”厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、健康に配慮した飲酒の仕方の一つとして、次のことが挙げられています(ガイドライン本文より引用)。
一週間のうち、飲酒をしない日を設ける(毎日飲み続けるといった継続しての飲酒を避ける)
そのうえで、毎日飲酒を続けた場合はアルコール依存症の発症につながる可能性があり、1週間の純アルコール摂取量を減らすために、定期的に飲酒をしないようにするなどの配慮が必要だとされています。
e-ヘルスネット「休肝日」でも、習慣的な飲酒を続けていると耐性ができ、徐々に飲酒量が増える危険性があると説明されています。
飲む頻度と死亡リスクについては、国立がん研究センターの研究(JPHC研究)があります。1週間に純アルコール300g以上飲む男性では、週1〜4日飲むグループより、週5日以上飲むグループのほうが総死亡率が高いという結果でした。ただし同じ研究では、1週間に450g以上飲む男性は、休肝日の有無にかかわらず総死亡リスクが高いことも分かっており、国立がん研究センターの研究紹介ページには「休肝日さえあればたくさん飲んでよいわけではありません」と書かれています。e-ヘルスネットでも、この結果については複数の研究での検証が必要だとされています。
休肝日については休肝日とは?、休む日数と飲酒量の関係は休肝日は週何日がいい?「週2日」だけでは分からない飲酒量の考え方で詳しく紹介しています。
睡眠との関係
Section titled “睡眠との関係”厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、良い睡眠のためには、寝つきをよくするための「寝酒」も含めて、大量の飲酒(深酒)や毎日の飲酒は推奨されないとされています。
飲酒と睡眠の関係は飲酒と睡眠の関係で、飲んだ翌朝の体調についてはお酒を飲んだ翌朝、だるいのはなぜ?で紹介しています。
気になるときは相談先もある
Section titled “気になるときは相談先もある”毎日飲んでいるからといって、アルコール依存症だということにはなりません。
ただ、厚生労働省は「依存症対策」のページで、アルコールなどを「一度始めると自分の意思ではやめられない」「毎回、やめようと思っているのに、気が付けばやり続けてしまう」という場合、それは依存症という病気かもしれないと説明しています。
e-ヘルスネット「休肝日」では、アルコール依存症やその予備群の人は、休肝日にイライラしたり寝付きが悪かったりして休肝日を続けることに失敗するため、休肝日を設けられるかどうかが問題のある飲酒に気付く手がかりになると説明されています。
- 飲む量が以前より増えてきた
- 飲まない日を作ろうとしても続かない
- 飲む量を自分で決めても、その量で止められない
といったことが気になる場合は、一人で判断せず、医療機関や、お住まいの地域の保健所・精神保健福祉センターに相談する方法があります。相談先は厚生労働省の「依存症対策」のページから探せます。
LifeXpでは?
Section titled “LifeXpでは?”毎日飲んでいるかどうかだけでなく、実際にどれくらい飲んでいるかを把握することが、自分の飲み方を考える第一歩になります。
LifeXpでは、日々の飲酒記録をもとに、純アルコール量や休肝日、最近の飲酒の積み重ねを確認できます。最近の飲酒の積み重なりとその変化を見える化した「飲酒ダメージスコア」も表示しますが、これはLifeXp独自の指標で、医学的な測定値や診断値ではありません。体の状態や血中アルコール濃度が分かるものではなく、運転してよいかどうかの判断にも使えません。
よくある質問
Section titled “よくある質問”毎日お酒を飲むと体に悪いですか?
Section titled “毎日お酒を飲むと体に悪いですか?”毎日飲んでいるという頻度だけで、一律には判断できません。ただし、厚生労働省のガイドラインでは、飲酒量が少ないほどリスクが少なくなるという報告や、病気によっては少量でも発症リスクが上がるという研究が紹介されています。また、毎日飲酒を続けることは依存症につながる可能性があるとされています。
毎日ビール1本なら大丈夫ですか?
Section titled “毎日ビール1本なら大丈夫ですか?”度数5%のビール500mLなら、純アルコールは20gです。ただし、「この量以下なら安全」という基準はありません。少量でも発症リスクが上がる病気もあり、性別や年齢、体質によっても影響は変わります。
休肝日は必要ですか?
Section titled “休肝日は必要ですか?”厚生労働省のガイドラインでは、健康に配慮した飲酒の仕方の一つとして、1週間のうち飲酒をしない日を設けることが挙げられています。何日がよいかについては、休肝日は週何日がいい?で紹介しています。
毎日飲むとアルコール依存症になりますか?
Section titled “毎日飲むとアルコール依存症になりますか?”毎日飲んでいるというだけで、依存症と判断することはできません。ただし、ガイドラインでは毎日飲酒を続けることが依存症の発症につながる可能性があるとされています。飲む量が増えてきた、やめようと思ってもやめられないといったことが気になる場合は、医療機関や保健所・精神保健福祉センターなどへの相談を検討してください。
関連する質問
Section titled “関連する質問”本記事は公的機関の公開情報をもとに整理したものであり、医療上の診断・治療・個別の健康相談を目的としたものではありません。健康上の不安がある場合は医療機関等の専門家にご相談ください。飲酒で生活に支障が出ている方や、お酒をやめたいと考えている方は、医療機関や専門の相談窓口にご相談ください。詳しくは運営者情報・情報ポリシーをご覧ください。